内装工事とは？飲食店ができるまでどんな工事が必要なの？知っておきたい内装工事の種類を解説！

こんにちは。スタジオテンポスです！
私たちスタジオテンポスは、テンポスグループの会社の1つで、飲食店様の内装の設計や工事を行っています。この度、飲食店を開業するにあたって知っておきたいポイントなど、皆さんの気になる情報を発信していくことになりました！年間約６００件の工事をしている当社のノウハウを、飲食店の店舗づくりのプロとしてご提供していければと思っています。定期的に投稿予定ですので、ぜひチェックしてみてください！

記念すべき第1回目の投稿は、内装工事とはそもそも何なのか？工事の種類について徹底解説します。飲食店ができるまでにどんな工事が行われているのか知っておくと、御見積や図面を見たときに、店舗のできていくイメージをしやすくなるのではないかと思います。

内装工事の種類について

建築工事が１から建物自体を作る工事であるのに対して、内装工事とは、出来上がった建物内外部の工事のことを指します。空間を間仕切る壁や建具の設置、床・壁・天井の仕上げ工事をはじめとして、様々な工種がございます。飲食店舗の場合、電気・水道・ガスなどの設備工事と厨房工事、ファサード工事、内装工事が同時に行われる為、総称として内装工事と呼ばれます。
では、店舗内装工事には、どのような種類があるのでしょうか？
当社では、下記の27工種に分けて、各職人さんに施工してもらっています。

1.仮設工事　2.解体工事　3.組積（そせき）工事　4.左官・コンクリート工事
5.防水工事　6.石・タイル工事　7.木工事　8.軽鉄・ボード工事
9.金物工事　10.板金工事　11.鋼製建具工事　12.木製建具工事　13.家具工事
14.硝子工事　15.塗装工事　16.内装仕上げ工事　17.看板工事　18.雑工事　19.電気工事
20.給排水衛生工事　21.空気調和工事　22.換気工事　23.ガス工事　24.防災工事
25.厨房工事　26.設計費　27.現場管理費（諸経費）

お客様への御見積もそちらをベースにして、どの工事にどのくらいの費用が掛かっているのかが、一目で分かるように作成しております。今回は全27工種のうち、8項目分ご説明します。

1.仮設工事

基本的には完工した際には物として残らないが、工事を円滑に進行させるための準備や一時的な施設・設備のことを指します。内容としては、足場・養生(仕上がった面に傷をつけない為に保護する事)・仮設電気/水道、工事後のクリーニングなどを指します。

2.解体工事

建物の取り壊し工事のことを指します。間仕切り壁や天井の取り壊しなど一部の取り壊しも含みます。壁や天井、床の内部の状態はこの解体工事をしてみて、初めて発覚することが多々あります。物件返却時の原状回復作業でも解体工事を行います。

3.組積（そせき）工事

主に防水する厨房区画に、土台となるブロックを積んでいく工事です。土手の役割を果たす土台の部分に、モルタルを塗りながら積み重ねていきます。

4.左官・コンクリート工事

左官工事とは、壁や床を漆喰などの自然素材やアクリル系の塗り壁材をコテで仕上げていく工事です。飲食店の工事の場合では、厨房の床をつくる工事もこの項目に当てはまります。3.組積工事で積み上げたブロックの壁の内側に5.防水工事で防水層を作り、そのさらに上にモルタルを流し込む作業が4.左官・コンクリート工事です。厨房の床下には、シンクや冷蔵庫などの厨房機器の配管を通すスペースが必要なので、厨房の床は防水面から200㎜～300㎜上がることになります。（飲食店の厨房部分の床が上がっているのはその為です。）

5.防水工事

厨房を作る際に、漏水しないように防水層(プール)をつくる工事です。日々、床を水洗いする飲食店のお店作りでは、手を抜けない工事項目です。防水層の設置は、大家さんや管理会社の指示によって変わります。2階以上の物件で、床に水を流す厨房をつくる場合は特に重要な工事になります。
当社では10年保証の実績のある施工法でしっかり防水を行っております。当時、施工業者にしっかり依頼できずに、水漏れが起きて困っているというお問い合わせが月に３～４件来ていますので、最初が肝心です！

6.石・タイル工事

床や壁面にタイルを貼る工事を指します。タイル材は多種多様あり、価格にも大きな幅があります。お気に入りのものを見つけて、他のお店と差をつけましょう！

7.木工事

大工さんの工事を指します。床上げや小上がりを作る作業、フローリング貼りなどの床工事、飲食店の華であるカウンターや棚板、扉の枠の取付け、現場で作る造作家具製作などです。また、イスを引いたときに壁に傷がつかないよう、木製化粧パネルを貼ったり、メリハリをつける見切りをつけたりすることも多いです。

8.軽鉄・ボード工事

スケルトンの状態から、天井や外周の内壁や、店内の間仕切り壁を作る工事です。
軽鉄工事では、店舗の壁や天井などの骨組みとなるLGSという材料（軽量鉄骨＝軽量鉄骨下地）を格子状に組み立てます。店舗の骨組みとして、不燃の建材で防火基準を満たす為、工期が短くなるといった観点から、近年では木材ではなくLGSが使われることが増えています。
ボード工事は、軽鉄工事で区切った内部空間に、石膏ボードなどの下地のボードを貼り付ける工事を指します。防水機能を持ったものや火に強いものなど、４～５種類の石膏ボードを各箇所で使い分けています。

次回は9.金物工事から解説してきます！開業してから長く寄り添っていく飲食店が、どんな工事を経て完成していくのか知ることで、見積の内容も理解しやすく、より理想のお店を実現しやすくなるでしょう。ではまた次回もお楽しみに！

担当：Y.M